敷地は個人店舗が並ぶ商店街の通りから一歩入った閑静な住宅地にある。敷地形状は間口が約4.5m、奥行きが12.5mと南北に細長く、隣家とほとんど距離を確保できない典型的な都心の敷地であり、施主からは充分な採光や風通しを確保することが望まれた。まず、法規的な建築面積と容積を最大に確保したボリュームの中心に垂直方向をつなぐ階段を配置し、階段を挟んで構造壁を2枚配置することで、各諸室がゆるやかに分節されながら、ワンルームのようにつながる家となった。採光や通風確保のために、各部屋に合わせて窓の大きさや配置する位置や高さを工夫することで、一日中自然光が入り、部屋全体を風が抜けていく明るく気持ちのよい家となった。
建築概要
所在地:東京都大田区
用途:住宅
構造/規模:木造/地上3階
敷地面積:57.47㎡
建築面積:43.61㎡
延床面積:123.77㎡
竣工年月:2010.07
構造設計:吉田一成構造設計室
施行:建設計画
写真:ナカサアンドパートナーズ